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第125回 「今津久雄的こころ」     令和 4年12月10日                  外食経営塾塾長  今津久雄  

 「コロナる時代」となってきた。これからはうまく共生して行かなくてはならないのでしょう。慣れ、だけではないようにしてゆかなくてはなりませんね。常に配慮しながら・・・

 いつも申しますが、飲食業界は「誰でも関われる」辞めやすく、慢性手不足で3年前コロナ突入時「今こそ教育を」と申しましたが、目先の経営が大変でしたから「なかなかそうも行かず」が本音だったでしょうね・・・しかし、今、手不足と未教育を嘆き訴える経営者が出始めた・・・と、ある人の実感です。

 前職時代、出店と教育が大きな仕事でした。入社直後のパートさんには「導入研修」で、接客の心構えや動作・態度・言葉遣い等の研修。新入社員から3年生社員には週一、月一の社内学校での教育研修・・・そして幹部にも月一程度の「職階別の会議形式の教育・訴求」等々。その中で「定着率向上・退職者減」のために「個人の個性を把握し発揮できる教育」を目指した流れを明確にし、方向性を具体的に公表しました。入社1年目と、3年目と10年先を図表化し、3つの道を訴え、各人の位置を明確化しました。「経営幹部になる道」「独立の道」「技術職トップ・エキスパートへの道」です。各人の個性をきちんとわきまえて、10年後にはどの道を選ぶか・・・ということです。経営者も「全員幹部・良き社員」を求めてはいけないのです。それを「よくできそうな社員は幹部に」と「出来ない社員は除外」的に考え感じてしまうことが多いため「定着性向上にならない」のです「個性発揮出来ないのです」現場作業や仕事は、どんな立場でも重要で必須なのですから、誰一人、どんな立場の人も欠けては店は成り立たないのですから・・・全員に立場や仕事内容を理解して就労してもらわなくてはなりません。経営者には「各人個性の把握と発揮」が必要なのです。自己都合で「全員を同一視」して見る経営者が多いのです・・・

新入社員は、最初の1年は「転勤・配属変更可能」としました(入社3ヶ月後、その4ヶ月後、その5ヶ月後に異動希望を叶えるということです)本人の事情より「自己申告書」を提出させました。当然店長も各人の評価書も提出(年一度)「上司・先輩の個性?能力で新入社員の能力発揮を妨げないようにするためです」1~2名の希望でしたから、数年で廃止しましたが、店長が一番喜んでいました。自店の社員の移動希望が有るか無いか、最も気にしていましたから、店の幹部にも新入社員にも気遣うようになりました。