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東日暮里4-7-2誠道館ビル2階

57の会 FAX通信 vol.172 2022年12月20日 (株)コミュニケーションオフィス57 代表取締役 今津久雄 

父の思い出・・・(1)

 27年前の12月16日、父が逝去しました。前職時代、1年で最も繁忙日で土曜日だったように記憶しています(忘年会で最高売上記録日)前日に見舞いから東京に帰宅、翌日夜の訃報だったような・・・なんとか1月まで持ってほしいな~~が我々の正直な感想でした。バタバタしながらではありますが、色々な方に見送って頂きました・・・(現、アサヒビール社長塩沢様にも、当時社長の樋口廣太郎様のお出迎えや、弔事等々大変お世話になりました)

 父が、兵庫県・城崎から大阪に「旅館の案内所」を出したのが始まりでした。仕入れ業者のタオル屋さんの二階を借りて・・・常連さんやいろいろなところに挨拶廻り・・・冬の「松葉蟹」のリクエストが「かに料理店」の始まりだったのでしょう。道頓堀の御堂筋から西に3軒目。一見繁華ではありますが???「逆方向」的な位置でした。船の後部を形どった「千石船」という30坪弱の3層程度の店でした。二階の一部に「旅館の案内所」併設・・・冬は好成績でもカニシーズン終了とともに8ヶ月は厳しい売上の数年でした。当然家賃もある程度の額。そんな折、道頓堀の中心部(千石船からは200メートル東)戎橋角。カステラ屋さんの店頭部分を「閉店後夜間店頭販売に貸してもらえないか・・・」的交渉に名刺配布を重ねた・・・実はそのビル(今のかに道楽本店)オーナーが「白井信太郎」氏の耳に入り「店借りませんか」的になったそうです。カステラ屋さん撤退意向だったようです。そして「一大決心」地下から3階までを店、4階を観光案内所・・・とテナント出店しました。城崎の社長(父の兄)の意向はいかばかりで有ったかは知るよしもありませんが、出店の許可は得たようです「カニで道楽をさせてもらう」(決して、軽い気持ちではなく、一大決心)「かに道楽」出店。退路を断ち、後戻り出来ない!と、我々家族も大阪に引っ越し・・・となったわけです・・・暗い話しは家庭では全く知るよしもなかったのは、当時10歳の私だけだったのでしょうか・・・?父の性格的なことからだったのでしょうか・・・

 折から、東京オリンピック、大阪万博・・・と、世の押し風もあり今日の第一歩を踏み出しました。後に、本店のビルを譲り受けることになりますが、白井信太郎氏は松竹映画・芸能の役員で重鎮でしたが、子供への遺産相続の関係から「かに道楽に売却」とお考えになられたと聞いています。千載一遇のご縁で取得。建て直し7階までかに道楽として営業中。年間売上27億円が記録でした。

 追伸

スタートは、30坪程度の店からでしたが、本店での繁盛から、従業員の為の寮の設置に近くにビルを購入しました。風俗的な地域でしたが(本店から4分程度と距離感だけで)田舎者ゆえの視線・感覚だったのでしょうね・・・このことは以下次号。