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第63回 社員の辞めない教育・研修

2017・8・10

[経営者目線「幹部社員」編 6]
「視座」について今月号も・・・能の指導法に「見所よりの離見
」という言葉があります。これは自分が舞うときに「見所」(自分
の舞全体を見ることにできるところ)から「離見」(離れて見なさ
い)つまり「自分の舞を客観的に、どのように舞っているかを見な
がら舞いなさい」・・・ということのようです。
経営に置き換えれば・・・貴方の「経営判断は離見から見るとど
うなのか!?」といつも感じながら判断を下す・・・ということで
す。この「見所よりの離見」ができる人が常に正しい経営をできる
人になるということです。
陥りやすいことに・・・勢いで「前は見えるけれど、周囲や後方
へはとても目も意識も行かない」勢いで「このままで良い」と思い
込む。勢いで「周囲の意見は聞かなくなる」等々で孤立化して、イ
エスマンが良く見えるようになり偏った判断になる。つまり、勢い
にかまけた経営になりがち!自動車運転でスピード出し過ぎたとき
の状態とよく似ています。徐々に加速してゆくと前方に意識が行き
、周囲の景色や後方への意識や視界が不十分になる。また、前方意
識でも左右からの飛び出しや接近にも「瞬間判断で事故の確率も上
がる」まして、同乗者(側近・幹部)には何もできなくなっている
・・・判断可能なスピードなら「見所から離見」できるのですが
・・・
前職時代の大きな判断ミスを思い出します・・・阪神大震災から
1年後、大阪道頓堀の本店建て直し・・・猛烈に反対しましたが、
老朽化を盾に実施(あと1~2年待つべきと!)数年後、創業店を
売却(これも猛烈に反対しましたが)・・・社長会長での判断(関
東担当副社長の私は門外漢?)見所(と言えるかどうか?)お客様
からはどう見えたか・・・阪神大震災で、家や店やビルが無くなっ
ているときに、まだ使えるビルを建て替える・・・道頓堀名物を
・・・的反響は?「創業店舗を売却」しなくてはならない事情は無
かったと思いますが売却・・・日々そこを通る従業員の眼には
・・・等々「見所よりの離見」がなされていれば、なし得ない判断
ではなかったのでは・・・と、今も私の心では悔やみきれない事項
です。収益下降線の時期だったことと重なって・・・
「トップとセカンド」は「車の両輪」は誤り「アクセルとブレーキ
」でなくてはならない・・・以下次号!